の締め切りがやってきました!
ええ。もにゃもにゃしているうちに来てしまったので参ってしまったり(´∀`;)
お願いしたいイメージは固まっていますが、上手く伝えられないから
SSにしてみました(笑)。
応募券は3枚ありますので、シチュエーションも3パターンです。
話の流れは繋がっています。
どれでも良いつもりで送りますが、当選確率は0に近いと思いますね。
もちろん、お願いしたいキャラは黒澤さん一択です(`・ω・´)キリッ!
送った文は一部なので、オリジナルをUPします。
日々の鍛練は欠かせない。
こと『正義の人』とあっては、自分に厳しいくらいで丁度いいと思えます。
ジョギングから帰ると、ともかく汗を流してサッパリしたい欲求に駆られ、
ボイラーのスイッチを押してスポーツドリンクで喉を潤す。
家を出る前に回していた洗濯機は仕事を終えて休憩しており、
入っていた衣類を取り出すと、もう一抱えの洗濯物と
身に着けていた物を全て洗濯機に放り込む。
まとめて干すことにして、もう一働きしてもらいましょうかね。
ふぅ…。
爽やかな気持ちで脱衣所に踏み出し、バスタオルで髪、身体の水気を取る。
これから脱水するらしい洗濯機はまだ止まりそうにない。
ドライヤーで髪を乾かし、軽くフェイスケアする。
鏡の前に立つと自身の身体つきを確認してしまうのはしょうがないことですね。
トレーニングによる筋肉の付き方や、状態を視認するのは大事です。
いざと言う時に自身の体の事も把握できていないのではダメですし。
別に胸の事が気になっているからではありませんよ。勘違いはしないで下さい。
前屈みになってみたり、斜めから見てみたり、角度を変えてポーズを取ってみる。
ん~…ここの所、まるで変化がないように見受けられますね。
何処が?と訊くのは野暮と言うものです。
もし訊いていたなら鉄拳をお見舞いしていたところですよ!
なんとなく、ホントに深い意味などありませんが、両手で胸を寄せてみる…
それから、すくい上げるように下から手を移動させる…
……はあぁぁ~~。
体中の陰気を吐き出すような深い溜め息がこぼれます。
ま、これからです! これで終わりなんかじゃないですからっ!!
そう――これからこれか…ら…
カチャ (不意に開かれるドア)
「黒澤さん 居ないんですか?」
音のしたドアの方へ、胸に手を当てたまま振り向く。
私は堪らず目を皿にして驚いた。
黒髪でショートカットに眼鏡をかけたその容姿は――まぎれもなく渡さん!?
えっ! どうして?!! いやなんで??!
とっさで声が出ない。
悲鳴を上げるべき? でも渡さんですし? 刹那の逡巡。
金魚のように口をパクパクさせたまま固まっている私の姿を見、
「ごめんなさいッ。リビングにいるから…」
うっすら頬を染め、退散する渡さん。
うっわぁ~ どうしましょ!?
全裸、見られましたよね?
寄せて上げてる姿をばっちり目撃されましたよね?
恥ずかしくて、みっともなくて、顔が熱いッ!!
渡さんと顔を合わせられませんよ…。
兎にも角にも、このままではいられません!
服を着てそれから…――って、アレッ??!!
私としたことが… 迂闊でした。
眉間にしわを寄せ、口をへの字に結んで痛感する。
部屋の真ん中で正座して、後悔してる最中なのです。全裸で。
失敗は二つ。
一つ目は洗濯物をつい溜めてしまったから、今日一気にやってしまおうと決意し、
洗濯機のスイッチを押したこと。
それ自体は問題ではないですが、その先がいけませんでした…。
シャワー浴びるのに今まで身に着けていた物を脱ぎ、
一緒に洗濯してしまった事が問題です。
かろうじてバスタオルで部屋にきたものの、着替えがない。
多忙であった為にストックをすっかり使ってしまっていたんですね。
本当に身に着けることができる下着が何も、一切無いわけですよ。
二つ目の失敗は、渡さんが今日来るっていうことを失念してた事。
てっきり明日だと思い込んでいましたから、これから掃除するつもりでいました。
が、リビングにもう居るわけで、バスタオルで出てゆけるわけもないし、
いつまでも待たせていられない。
こんな時こそ冷静にならなければ!
パニックを起しそうな気持ちを必死に押さえつける。
何か、何か有るハズ!
ここぞとばかりに高速回転。
くまなく部屋の中に視線を巡らし、見つけたっ!!
それはデニム生地のオーバーオールで、一度洗わないとゴワゴワで着られない。
色落ちするからと思うと、つい後回しになっていた物。
もうコレでいい! これしかない!
って、全裸に着込んではデリケートな部分が擦れて痛そうですね。
全裸にコレはちょっと無いでしょう。
下着が無いのがココで大問題に。
せめて、保護できそうなもの無かったでしょうか…――ある。
傷口を保護する用途で販売されている絆創膏。それが残ってた記憶があります。
そうそう、これですっ!
小箱を手に取り、ひっくり返す。出てきた枚数に絶望。
4枚…。
両胸と下に二枚?
あぁっ!なんて事でしょう…。
日頃の行いが私そんなに悪いのでしょうか?
ちょっと泣けてきます。
他に手は無いですね?意を決して鏡を見ながら貼り付けました。
「申し訳ありません。お待たせしましたね。」
ご、ごく自然に振る舞えば、そんなには変じゃないはずです。
「うっわぁ~ 黒澤さん、ダイタン!」
来ましたよ。即刻、直球での感想が!
「今日は、その、気温が高いようですし、クールビズ?みたいなものです」
我ながら苦し過ぎる言い訳でした。でも、後には引けません!
「今、飲み物用意しますから待ってて下さい」
「あ、あたしも手伝うよっ」
渡さんはお客さんですし、ゆっくりしていて欲しかったのですけど…。
何気に背中にチクチク視線を感じるも、気にしないふり。
小さなキッチンに二人。
あまり整頓も出来てませんし、お見苦しいかぎりです。
自分用はありますが、来客用のグラスは何処にしまってたでしょうか?
「入ってる物でしたら、好きな物を飲んでいいですよ」
冷蔵庫に手を掛ける渡さんに告げると、たしかこの辺にあったはずだと
グラス入ってるとおぼしき棚の上の箱に手を伸ばします。
「コーラのペットボトル開ける…――ね」
冷蔵庫閉め、コーラを手にする渡さんでしたが、こちらを見てボッといきなり赤面。
どうしたんでしょうか?
「…見えてる」
両手を上げたままの私の胸の部分を指差し、ポツリ。
言って目を伏せます。
元々あまり隠せていないオーバーオールですから、動くと見えるんですね…。
絆創膏だけでは、胸の大きさも形も丸見えです。
「えっ、あっ、これは…」
慌てて箱を置き、隠すように胸に手をもってくる。
さすがに私も赤くなって、口ごもってしまいましたよ。
平気なつもりでも、見えてるといざ指摘されては恥ずかしさが込み上げてきます。
これじゃ、動けない!
背後に生まれた悪意の気配に振り向きざま、裏拳を放つ。
しかし、手応えなく空を切るのみ。
次の瞬間、両方の肩ひもを掴まれ、ストンと唯一身に着けていた服が足元に落ちた。
今まで外気に触れていなかった下半身までが露(あら)わにされ、
頭が状況を理解するまでわずかに時間がかかった。
後から思えば、胸の膨らみが大きければこんな容易に脱がされることはなかったはず。
「きゃーーー!!!!」
自分でも驚くほど大声を上げてしまった。
「なるほど。下はこうなってたのか。」
妙に納得した面持ちで犯人のおかっぱ頭の大神姫乃が口を開く。
「あなたには常識ってものが無いんですかッ!!」
足元のオーバーオールを引き上げ、着直しながら声を荒げる。
「全裸の人に言われたくはないな。」
うぐぐっ。ズバリ言ってくれますね。ですが――
「自分の家での格好を指図されたくありません。」
「――それに今日は… ほんとにたまたま、こーなっただけです!!」
人差し指を立て、ビシッと言い放つ。
「だいたい、なんで居るんですか? あなたは!」
「大神さんを呼んだ覚えはありませんよ。」
疑問をぶつけるも、答えたのは本人ではなかった。
「ゴメン。来る途中で暇そうにしてたから、あたしが誘ったんだ。マズかったかなぁ?」
バツが悪そうに肩をすくめる渡さん。
「いえいえ、そんなことは…」
せっかく渡さんと二人で勉強会と思ってたのに予定が狂いました。
さて、どうしましょうか…?