前売り券の発売が開始して、
フレッシュプリキュアのCMでも予告が流れています。
公開はもう少し先なのですが、ワクワクしてきますね。
そんなわけで、ちょっと「ふたりはプリキュア」と「ふたりはプリキュアSS」
二つの作品の合わさった話をどうぞ。
『妖怪パンダの自分勝手団』の「ミサキえんじゅ」様に贈ったものです。
ミサキさんが2009年8月の日記で書かれていたものがベースです。
文字数1555
「あーもうっ! ハ ラ 立 つぅ~~~!!」
ドカン! ドゴッ!
アッパーぎみのパンチでザケンナーの巨体が宙に浮き、
キツい蹴りを受けて吹っ飛ぶ。
「しばらくぶりのデートなのにッ なんで邪魔すんのー!」
ザケンナーに向かって駆け出すブラックの前に立ちはだかるホワイト。
「もう、その辺にしてあげて」
「でもさっ!」
「もう充分でしょ?」
よく見るといたる所がブラックの打撃でボコボコベコベコにひしゃげ、
無残な姿に憐れみすら感じられる。
「…う ん。」
優しくブラックの首へ手を回すと、ぐいっと引き寄せ
「うわぁ!」
つんのめってホワイトの胸に顔を埋める形になる。
柔らかく、温かく、いい匂い。
「ねっv もう戻してあげましょv」
ニッコリ微笑むホワイト。
真っ赤な顔して上目遣い
「そうだよね…」
すっかり怒りが治まり、それどころか上機嫌になるブラック。
「「プリキュアマーブルスクリュー! マックスー!!」」
ザケンナーに直撃すると、ゴメンナーに変わってバラバラと形を失う。
「ブラックもホワイトもカッコイイよねv」
「特にホワイト! 包容力があって強くて、憧れちゃうよね!」
偶然デート中にほのかとなぎさのカップルに出会い、
ダブルデートになっていた咲が興奮ぎみに口を開く。
「そりゃあ… わからなくはないわ。私だってそう思ったりするもの…」
咲と一緒の舞も、口をそろえる。
「ね! ねっ! ちょっと待ってて、ホワイトの所に行って来る」
「待ってよ咲。私達デート中なのよ!」
「うん。」
「ほのかさんにはなれないけど、私、咲のことを一番に思ってるし、
いつでも咲の力になれたらって思ってるわ」
「舞のことはわたしも好きだよv
それとは別にほのかさんも素敵だよね~って話だよ」
悪びれた様子がなく、無邪気な笑みの咲。
「もうっ 咲、わかってない!」
「私達がココに来たのは何で?
ほのかさんに会いに来たわけじゃないでしょう?」
「ちょっと遠出して、咲と思い出をいっぱい作りたいって思ってたのに…」
予想外の舞の反応に、どうしたらいいかオロオロする咲…。
「え~と、ゴメン。わたしも今日は楽しみにしてたよ」
「でも、今はほのかさんと話がしたいんでしょ?」
「まぁ そうだけど…」
「咲のばか!」
涙を浮かべ、怒りと同じくらいの悲しみに打ち震える…。
「ま い v」
ちゅっvv
「――っ!?/////」
口で上手く説明できない時は行動で示すのが咲。
「んっ んんっ… はぁ ぁんっ …あふぅ」
唇を離すと、真っ直ぐな瞳に本心を宿して言う。
「わたしは舞が好き。わたしは舞を本気で好き! だから…」
咲に気圧されて、バランスを崩す舞。
尻餅ついてしまったオシリをさする暇を与えずに、さらに咲は詰め寄る。
「だから、わたしを信じて。」
舞の上で咲がなおも続ける…
「舞 愛してる。」
情熱的な咲の言葉。舞の胸の内のモヤモヤは完全に消滅した。
圧し掛かられて動けない。そのまま全てを奪われてしまいそうな勢い――
「わかったわ 咲。信じる」
マブタを閉じて、身を任せた…。
不意に重みが無くなり、体の自由が戻る。
どうしたのかなと目を開くと咲の顔しか見えなかった視界から一転、
眩しい陽射し。
そう――ここは昼間の公園。
いちゃいちゃしてたホワイトとブラックが変身を解き、
通常空間に戻った今、鳥のさえずりや人の営みがそこにあった。
周囲の気配を感じて、さすがの咲もコウイを続けようとはしなかった。
「舞、起きれる?」
笑顔で差し伸べる咲の手を取り、
「ありがとう咲。大好きよv」
立ち上がる舞。
「ごめ~ん! なんか巻き込んじゃったね。ホントにゴメン。」
手を上げ、なぎさが歩み寄ってきた。首にキスマーク付けて…。
「少しお話しない? お茶でもしながら… ねv」
ツヤツヤと上機嫌のほのかも言う。
「はい。 喜んで!」
顔を見合わせ、腕を組んで答える咲と舞。
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ツッコミ所がアレコレあって甘いです…。
ホワイトとブラックのイチャイチャは、御想像にお任せですよ!
作品同士の交流があると面白いなぁって思いますが、その距離感が気になる所です。