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雑記、最近萌えたことについての文と、主に三次創作(二次創作物を元に書いた文)を置いていくブログです。
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フレッシュプリキュアも、ついに最終回を迎えます。
まだ話のストックもありますし、機会があれば、
これからもフレッシュプリキュアの話はもちろんUPして行きますよ。
そんなわけで、

妖怪パンダの自分勝手団「ミサキえんじゅ」様が
以前(2009年11月)描かれたイラストを
基にした文をもってきますw
設定としては学校始まってスグくらい。

せつなとラブ、ある一夜の出来事。
文字数2287

そこは薄暗く灰色と黒の世界。
もう決して着る事はないはずのイースの服に身を包んでいるせつな。
なぜ? どうして?
戸惑う間も与えてくれずに、不幸にしてきた人々に取り囲まれる。
罵詈讒謗。
怒声を張り上げる男性。ヒステックに訴える女性。泣き止まない子供。
怒りと憎しみ、悲しみ。
胸に突き刺さるたくさんの思い。
弁解の余地も、言葉も持ち合わせていない。
この人達の幸せを奪っていたのは事実に他ならないのだから。
追い込まれ、逃げ場を失い、うずくまる事しかできない…。
そこへ温かな光と共にラブから救いの手が伸びる。
「プリキュアとして、みんなの幸せの為に一緒にがんばろうよ」
お母さんやお父さん、ブッキーや美希たんも笑顔で迎えてくれる。
「こんな所に居ないで、さぁ帰ろう!」
「うん!」
歩き始めたものの、身体が、足が重くて前に進めない。
そんなせつなに誰も気が付かず、ラブさえも行ってしまう。
「お願い。待って!」
「ラブ! らぶぅーーー!!」
声は届かず、ついには見えなくなってしまい取り残される。
胸の内に広がる絶望。孤独感。後悔。

また見てしまった…。
何度目かわからない夢。

目を覚まして涙を拭う。
怖い。
一人で居たくない…。
朝まで時間はあるけれど、再び眠ると同じ夢を見てしまいそう。
ふと、ラブの顔が見たいと思った。
寝ていて当然の時間。
それでも見たい。会いたい。触れたい…。
思い切って枕を持ってラブの部屋へ向かう。

コンコン…
「ごめんなさい。ラブ、起きてる?」
「………」
申し訳なさを感じながらも部屋に入る。
寝息を立てているラブの耳元で囁く。
「お願い。隣りで寝てもいい?」
「…むにゃむにゃ」
肩に手をかけ、遠慮気味に揺する。
とろんとした目で夢うつつのラブ。
「あれぇ… せつな? なぁに?」
「今日だけでいいの。ラブ、一緒に寝させて。」
「いいよ おいで」
「ありがとうv」
枕を並べ、ラブの布団に潜り込む。
シングルベッドでは、どうしてもくっつかないと狭い。
またすぐに眠りに落ちたラブを背中から腰に手を回して、
抱きつくように決して離したくないと抱き締める。
ラブの感触。ラブの温もり。ラブのにおい。
安心して眠れそう…。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ドキ ドキ ドキ…
どうしてこういう事になったのかわからない。
でも、目の前に好きな人がいて、わたしだけを見つめている。
お互い何を話せばいいのかわからない状態。
パジャマ姿のままベッドの上に向かい合って座っていた。
5分? 10分? 無言のまま流れる時間は長く感じる。
実際はそれほどでもなく、短かったのかもしれない。
「せつな… わたし――」
思い切って、現状を打破するべく口を開いた。
――しかし、せつなは何も言わずに行動に移っていた。
言いかけた言葉を飲み込んで、その動作に目を奪われるラブ。
俯いたままパジャマのボタンを上から順に一つ、また一つ外す。
隠されていた肌が露になってゆく…。
学校で体操服に着替える時、意識せずに目に入っていたせつなの肌。
こんなに白く綺麗だったんだ…。
胸の所までせつなの手が下りてきた時、ドキッ!とした。
ブラ、していないッ。
こうなることがわかっていて、してなかったの?
アレ? 眠る時はいつもしてない…の?
混乱と興奮のラブに気付く風でもなく、一番下のボタンも外し終える。
そして、チラッと真っ赤な顔して上目遣いでラブを見てから視線を逸らす。
バックン バックン バックン…
正直信じられなくて、嬉しくて、どうにかなってしまいそう…。
せつなとわたし、どうなってしまうの? いいの? いいんだよね!?
伏せ目がちに
「せいいっぱい がんばるわ…v」
言って、今まさにパジャマを脱ぐべく手をかけるせつな。
テンションが最高潮に達し、
「しあわせ ゲットだよっっ!!?」
心の中で叫んだ。
――はずだった。


「なんや?!」
大声上げてガバァッと跳ね起きたラブに、ベッドからビョーンと落とされるタルト。
「プリプー」
シフォンも転げ落ちたみたい…。
「なぁ~んだ夢か… ビックリしたなぁ…」
興奮冷めやらぬ様子のラブ。
「ラブぅ… ダメだったら…v むにゃむにゃ」
「??!!」
「――せせ、せつなぁっ!! なんで居るの??」
「ん~… どうかした? ラブ…」
目を擦りつつ、キョトンとするせつな。
「いや、あの、せつなが… その…」
さっきまでの映像がチラついて、せつなを見られない。
「ごめんなさい。狭くて寝にくかったでしょう?」
「私が昨晩、怖い夢見て一人で寝られなくなったのがいけないのね」
「ちがう違う。せつなは悪くないから謝らないで!」
「わたしが変な夢見ちゃったから、ちょっと戸惑っただけ」
「そう…?」
まだ不安そうなせつな。
「いやー。もう、なんであんなの見ちゃうかな~」
「ねぇ、どんな夢?」
「――えっ!!」
「私が出てきたの?」
ラブに迫るせつな。顔が近い。
「うん。まぁ…そうとも言えるかなぁ~…なんちゃって♪」
やっぱり、そっぽを向いて答えるラブ。
「教えて! 気になるわ」
「だめー! 見た夢を他人に話したら正夢にならないんだよ!」
「余計に気になるじゃない。私が出てきて正夢にしたい夢って…」
「ないしょっ! 絶対にナイショだからv」
「え~~! いいでしょう?」

「時に、時間まだ大丈夫なんでっか?」
タルトが時計を手にして話しかける。
「ラブ、マズいわ! 急がないと遅刻しちゃう」
慌てて出て行くせつなを見送って、ほっと胸を撫で下ろすラブ…。
「あ~んv 本当にあんな事にならないかなぁ~vv」
体をくねくねさせて、うっとり…。
「――っと! 支度しなくちゃ!」
ラブも急いで支度始めるのだった。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
この時のせつなの夢


暖かな陽射しが射し込む教室。
お昼休みのチャイムが鳴ると、
「せつな 一緒にお昼食べよ!」
本当に嬉しそうな笑顔で、ギギギギ…と机をくっつけて言うラブ。
「今日は何が入ってるのかなぁ♪」
包みをほどいてお弁当箱を開ける。
それを見て、せつなも同じくお弁当箱を開いた。
鮭フレークをのせた御飯と色鮮やかなおかずが目を引く。
玉子焼き。ミートボール。ミニトマト。鶏から揚げ。
ほうれん草とハムの炒め物。
「今日も美味しそうだね、せつな」
笑顔が輝いている。
「うん。どれから箸をつけようか迷っちゃうわ」
「それならせつな…。はい、あ~んv」
ミートボールをひょいとすくい上げると、せつなの口元に持ってゆく。
「えっ?」
ニコニコ笑顔のラブ。
「自分で食べられるわよ////」
「あ~んv」
お構い無しにさらに続ける。
「みんな、見てるじゃない!」
二人のただならぬ雰囲気に注目が集まってしまう。
「なに何? 口移しの方がいいって??」
視線を気にすることなく。
パクッと自分の口に放り込むと、せつなの首に手を回す。
「ラブぅ… ダメだったら…v」
言葉とは裏腹に接近するラブの顔を前にして、観念して目を閉じた。
 

――って、感じかなぁ。
せつなに夢の内容をせがまれたラブは、逆にせつなの夢を聞けば良かった!
そう思いますよ(笑)。

だいぶ手直ししています。4割弱?
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