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雑記、最近萌えたことについての文と、主に三次創作(二次創作物を元に書いた文)を置いていくブログです。
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11月になったらUPしよう!と決めていながら、うっかりしていました…。
なんとか上げられて良かったです。
キュアホワイト愛にあふれているブログ『*white kick*』を開設されてます
大ファンの「ねこやなぎ又三郎」様に贈った文です。

『なぎさ』と「ほのか」のある日の出来事。 文字数1616


11月も下旬になると、秋風も晩秋のそれになろうとしている。
ここのところ気温もだいぶ下がってきた様子。
待ち合わせして、おしゃべりしながら駅に到着すると、案内表示を見た。
 
『うわ~ 電車遅れるみたいだよ。まいったなぁ…』
「そんなこともあるわよ。」
「ねぇなぎさ。座らない?」
『うんv』
「…もう、すっかり夜ね…」
『そうだね。日が沈むのが早くって、冬が近付いてるんだって気がするよ…』
「今年の冬至は十二月二十二日。それまでは昼の長さが短くなるばかりだもの。」
『そうなんだ~』
「なぎさ 知ってる?」
『ん?』 
「冬至と言うと冬至南瓜とゆず湯だけど、それにはちゃんと意味があるのよ」
『…うん』
「南瓜を食べるというのは、南方から渡来した太陽をたくさん浴びた夏の野菜、
 その色も赤味がかった野菜を口にすることで陽の気を助長し、
 無病息災を祈る意味があるの。」
「ゆず湯は、江戸時代に生まれた風習と言われていて、
 湯につかって病を治す「湯治(とうじ)」にかけて――」
『ほのか… ごめん…』
「どうしたの?」
『ちょっとだけ、ヒザ貸してくれる?』
「え? あの、うん。…いいわよ////」
『ありがとv ねむたくって…さ…』
 
 ぽふっv(なぎさの頬がヒザに着地する)
 
『ほのか… あったか~い…v』
「うふふ なぎさったらv」
『なんだか… すごく… 安心…する なぁ…』
「私も…。」
 
 にこっv
 
「(なぎさのぬくもりが伝わってくる…)」
「(こんな喧騒の中でも、安らぐみたい。この時間が、ずっと続けばいいのに…)」
『すぅ すぅ すぅ…』
「なぎさ 疲れてたのね。本当にいつも一生懸命なんだもの。無理はしないでねv」
『すぅ すぅ すぅ…』
 
 ふわっ (頭を撫でながら――)
 
「(大好きよv)」
 
 
 
 
 ――しばらく経って…
 

『…か …の…か。』
「(何処かで 声がするみたい…)」
『ねぇ ほのか…。』
「(…なぎ さ?)」
『う~ん… こーなったらv』
 
 ちゅっv (唇にふれる柔らかな感触…)
 
「(…――キス?!)」
 
 バッ! (一気に覚醒して、頬が熱い)
 
「な、なぎさぁ~////」
『目が覚めた? ほのかv』
「もうっ////」
『えへへ♪』
「今、何時? ごめんなさい。私まで寝ちゃうなんて…」
『いいよいいよ。え~と…8時回ったとこ。』 
「え? そんな時間??」
『うん。ココに来てから二時間;;』
「本当にごめんなさい…。」
『気にしないでよ。
 ほのかの膝枕があんまり寝心地良くって、わたしも起きたばっかだもん。』
『それより、何か飲まない? 次の電車まで時間あるし』
「う~ん…」
『…ココア、でいいかなぁ…。あまくて温かいの! 買ってくるよ。待ってて』
 
 ダッ! (なぎさが駆け出す)
 
 

『はいっ! ほのか。』
「う、うん…」
『どうしたの?』
「なぎさの分は?」
『ふたりで飲もうよ。ねっv』
 
 にっこり☆
 
「え?」
『ほらほら、冷めちゃうよ』
「…うん」
 
 ごくっ (口の中、喉、そして胸の辺りがぽかぽかしてくる)
 
『次はわたしv』
 
 ごくっ
 
『美味しいw 幸せの味がするみたいだよ。はい、ほのか』
 
プウウゥゥァァーーー!!(電車の警戒音)
 
『来ちゃったね…。』
「うん…。」
 
ガガゴッ プシュゥゥーー!(扉が開け放たれる)
 
『また 明日。』
「うん…。」
『………』
「………」
 
『…乗らなくちゃ…』
「うん…。」
 
『ココア。』
「え?」
『わたしだと思って味わってねv』
「なぎさったら…////」
『じゃ、行かなくちゃ。』
「うん。」
 
プシュゥゥーー!! ウォンウォンウオン…グウウゥンン(なぎさを乗せて出発…)
 

「行っちゃった…」
手を振るなぎさが見えなくなって、持っている缶に目線を落とす。
 
ごくっ ごくっ…(飲み干して――)
 
「つめたい…。」
誰にともなく、つぶやく。
「(――でも、なぎさの味がするv)」
くちづけした感触がフラッシュバックして、ふッ…と微笑んでしまう。
 
 
下弦の月が、駅舎の上から見守っていた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

2年前の11月に書いたものです。
基本的にイラストを拝見した時に広がったイメージを文にしています。
それほど重要ではない。
――でも、かけがえのない二人だけの時間を積み重ねているんだと思います。
ささやかな幸せと切なさが表現できてるといいなぁ…。

ほんの少し加筆修正しています。
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