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雑記、最近萌えたことについての文と、主に三次創作(二次創作物を元に書いた文)を置いていくブログです。
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タイミングを失ってしまっているのですが、UPします。
239話のディナーを終えた帰り道。
ハヤテに告白しようと決意していたヒナギク。
しかし、ふとしたきっかけから『あの人は僕の…好きな人です。』
と友人である天王州アテネにハヤテが好意を寄せていると知らされてしまう。
ショックを受けて言葉を失ってしまったヒナギク。
その続きを想像しての話です…。

以前、某所に送ったものです。文字数1709

「おかえり、ヒナ。泉や理沙と遅いなぁって話してたんだぞ」
エントランスまで出迎えに来た美希。

「 …ただいま」

うつむき、いつになく沈んだ口調で答えるヒナギク。
元気が無い様子を心配しつつ、
「さ、ともかく、リビングに行こうか」
中に入るよう促す。

「美希ッ!」
「ん?!」
移動しようとした背中に声をかけられ、
振り返ると同時にぎゅっ!とヒナギクに抱きつかれる美希。

「な、なんだ? どうしたんだ!?」
耳まで赤くして、手をバタバタさせる。

「いいじゃない。たまには」
「…ああ、うん。」

手の置き場所に困る美希。自分もヒナギクを抱き締めていいのか、ダメなのか?
とくん とくん… 密着する胸から鼓動が伝わる。
ヒナギクの心臓の音なのか、自分の心臓の音なのか
わからないほど大きく響いている。
あったかくて、いいにおいがして、恥ずかしさと嬉しさがないまぜになる。
いつまでもこうして居たいような、このままではいけないような。
どうしていいかわからない。

「…ぐすっ うっ うぅ――」
嗚咽。
顔は見えないが、ヒナギクが泣いている。
ハヤテとのディナーだったと聞いたが、何かあったのは明白だ。
外では泣き顔を見せないよう気を張って帰ってきたのだろう。
わたしの胸で泣いていいぞ。
とは言えない、ヒナギクより小柄な自分を恨めしく思う美希。
胸の高鳴りはどこかへ行ってしまい、ヒナギクの気がすむまでこのままでいよう。
そう決めた。
ためらいながらも、背に両手を回して優しく抱きしめる。
自分には涙を見せてくれたことをほんの少し喜び、
直後にそんな不謹慎な自分に腹を立てる。
悲しい時、心細い時、人肌は本当に落ち着き、癒される。

「ごめんなさい…」
ふっ、と離れたヒナギクが謝る。
「全然、かまわない」
ハンカチを差し出そうとした美希だけれど、泣き止んでいて
「なんだか疲れちゃったわ。私もう休ませてもらうわね」
無理に作った笑顔のヒナギクは、普段と比べものにならないほど弱々しかった。

がばっ 

――思うより先に体が動いた。
立ち去ろうとしたヒナギクの背中を今度は美希が抱き締めた。

「――?! 美希?」
キョトンとしたまま抱かれてるヒナギクに
「わたしは…――いつだってヒナのそばにいるからな!」
「どんな時でもヒナの味方なんだから!」
告白に近い宣言をする美希。

「………」
ちょっと驚き、困り、
「うん。ありがとう 美希。」
微笑むヒナギク。

「本当だから!」
念を押すように続ける。
「わかってるわ」
先程よりもいくぶん元気を取り戻したみたい。
きっとヒナギクは大丈夫。確信した。


寝室へ消えるヒナギクの後ろ姿を見送って、一人残される美希。
事情を聞いたわけではないが、なんとなく察してしまった。
しかし、ヒナギクならこの位で引き下がらないのだろうと想像もつくのだった。
そうじゃなくてはいけない。
一方通行なこの想いはまだまだ続きそうだ。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


美希「そ れ で 。」ギラリと眼光鋭くカメラに視線を送る。
理沙「!!(ギクギクッ)」
美希「シッカリ撮っていたというわけか?」
   スタスタ…と滑るように理沙と泉の前へやって来る美希。
理沙「ゴメン。悪かった。そう怒るなよw」
泉 「そうそう、わたし感動しちゃったんだよ」
美希「ほほう。」
理沙「なかなか戻って来ないものだから心配したんだぞ!」
泉 「こっそり二人で何してんだろうって思ったよ」
美希「………」無言で右手を前に出す。
理沙「早まるな! コレは貴重な映像なんだ。消したらもったいないぞ!」
美希「早 く ッ! 」  
理沙「ああ…」気圧されてカメラを手渡す。
   録画内容を早送りで確認する美希…。
美希「うむ。まぁまぁだな!」
理沙泉「へ??」満足げな美希の態度に拍子抜けする二人。
美希「な~に驚いてるんだ?」
泉 「怒ってないの?」
美希「何で? むしろ感謝したいくらいだけど?」
理沙「ビックリさせるなよ、もう」
美希「だが、ヒナには知られてはいけないぞ!」
理沙「確かにな。」

??「チェストーー!!」モニターにめり込む木刀。
   ガシャンと床に落ち、音を立て、煙を上げる。
美希「――ヒナ?」
ヒナ「油断も隙もないんだから!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

二人のやりとりが撮影されてたというのは、蛇足なおまけです。
旅先にビデオカメラを持ってくる動画研究部としては、有り得る気がしました。

242話で三人娘のホテルではなく、ナギの別荘にヒナギクは帰りましたので、
当然こんな展開にはなりませんでした(苦笑)。
原作では、お風呂場で美希がヒナギクを励まします。
文句のつけようが無い話で萌えました。

改行の辺り直したのと多少加筆しています。

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